2012年3月9日 ブラジルW杯アジア最終予選組み合わせ抽選

イラクは私が日本の指揮を執った04年アテネ五輪で4位になった選手が中心。当時、現地で準決勝のパラグアイ戦を観戦したが、球際の厳しさ、フィジカルコンタクトなどは世界でもかなりのレベルにあった。中心選手のマフムード、ムニールらは07年アジア杯V、09年コンフェデ杯などでも活躍し、そこからかなり経験値を上げ、タフさを増している。

アジアというより湾岸諸国独特の体系でかなり骨太。トルコに近いイメージだ。加えて、ムニールとダブルボランチを組むMFアクラムは4年前にイングランドのマンチェスターC移籍が内定していたが、就労ビザが取得できず白紙になったと聞いている。プレミアレベルの選手がいるという証しであり、あなどれない。

ジーコ監督はトルコのフェネルバフチェ監督を務めていたこともあり、体格の似た選手の特徴をつかんでいる。日本でやっていたサッカーとは全く違うスタイルだと思った方がいい。最も警戒しなければならないのは情報力。日本サッカー界でかなりの人脈をもっている。日本で報道されたことはもちろん、それ以上の情報をつかめるルートも持っている。決して楽観視することはできない。

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