日仏合同サッカーメディカルシンポジウム

1月12、13日 東京で日本とフランスのサッカーメディカルシンポジウムが開催されました。日本代表、フランス代表のチームドクターをはじめ、日本協会の医学委員会の先生 方、ナショナルチームのスタッフ、トレーナーの方などメディカルにかかわる様々な方の参加があり、有意義なシンポジウムでした。具体的なひざ、足首、筋肉 のケガの判断や治療、骨の中の状況をどう判断するかなど、専門的なレベルのレクチャーもあり、ほんの少しのメンテナンスの差がプレーに影響を与えるなど、 トッププレーヤーにとってはこう言ったことのレベルアップは非常に喜ばしいものであると思います。

休んでいれば自然治癒するものであっても、積極的に治療すればその期間も短縮できます。そのことで1試合早く復帰できれば選手にとってもチームにとっても プラスになります。コスト(年俸)の高い選手が1試合休むことで観客の入りにも影響を与えるとすればチームの経営にかかわる大きな問題であると思います。 Jリーグのチームでは、ドクター→PT(フィジオテラピスト)→トレーナー→フィジカルコーチという形で選手のケガから復帰まで、しっかりサポートできる 体勢ができています。

子供の成長過程での様々なケガに対しては十分な診断と治療というものができていないのが現状です。スポーツをする子供の数に対して、スポーツドクターとい われる専門的な知識と経験がある先生が少ないからです。将来のある日本サッカーの宝物である子供たちがしっかりトレーニングし、しっかり治療したり、休ん だりすることができる環境を地域ごとに作り上げることは、短期的な目標として実行していく必要があります。

このシンポジウムでは改めて地域におけるメディカルサポートの充実が重要であると考えさせられました。子供たちが安心して信頼できるドクターが将来を考え てアドバイスしてあげられる事で、子供の可能性を最大限に伸ばしてあげられると思います。多くの先生方がサッカー協会の医学委員会主催のシンポジウムや研 修会への参加を期待します。

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