4月18日 J1・F東京―広島(1―2) 

F東京のFW武藤の開始早々の一発はラッキーな1点だった。だが、こういう時に調子の良い選手にボールがこぼれてくるもの。余裕があるから、とっさのひらめきでGKの股が空いているのを見て、そこを通した。研ぎ澄まされたものを感じた。
だが、後半は孤立する場面が目立った。味方の選手との距離感が遠く、数的不利な状況を相手に作られた。ボールコントロールの特長なども相手にだんだんと読 まれた。ボールを持った時に周りのサポートがなく、連動できず苦しんだ。体のキレはあり、スピード感はあった。ボールが入れば自信を持ってプレーできる強 みもある。うまくマークを外した場面もあったが、広島のうまい守備もあって、効果的にボールが入ってこなかった。
目立ったのが広島のU―22代表FW浅野。得点シーンは2対3のような状況で、まず自分から仕掛けた。日本代表のDF森重らを相手にまず、自分が仕掛ける という意識があった。パワフルなキレと、パンチ力もある。粗削りに見えるが、今後の成長が期待できる選手だ。(スポーツ報知評論家)