トルシエも私もプロの指導者
2002年2月8日
2002年2月8日
チームを勝たせる事、これが私たちに共通する最大の目標であり仕事である。
確かに過去にはチーム内のシリアスな状況、その他様々な苦労を何度も経験しましたが、そうした障害を乗り越えて来た自信は非常に大きいものがあります。
アフリカ遠征、ナイジェリアでのワールドユースをはじめとした厳しく質の高い経験が、チームを育て、選手のメンタル面のレベルアップに大いに役立ったのは 事実です。2010年のワールドカップがアフリカで開催されることになれば、アフリカ遠征を経験した選手、スタッフにとって大きなアドバンテージとなるこ とは間違いありません。
監督も私もプロの指導者として、それぞれの立場でいい仕事をすることが最も優先されるべきことです。戦術や戦略に私の考えや色が出てしまうようでは選手は 迷います。今はコーチとしてワールドカップでの勝利の為、また、その後の日本サッカーの発展につながるような指導を行えるよう集中していきたいと考えてい ます。
また今は、素晴らしい選手達の能力をさらに引き上げ、世界に近づくこと、そして頂点を極める時までのプロセスをより具体的に築きあげる準備をする大切な時期でもあるのです。
勝利という最大の目標に照準を合わせ、選手、スタッフが常に一丸となって突き進むことができる、これがよいチームの条件です。ただ”楽しく仲良く”では結 果は伴いません。厳しさの中にも楽しさがある、そんなチーム作りが必要です。メンバーを決める際、監督は決断を迫られることになるのですが、プロとして当 然勝つための選択をするでしょう。コーチとしてメンバー23名が、メンタル面、フィジカル面を含めて常にベストなコンディションを保てるようチームを支え ることが私の最大の役目です。
日本人として、日本サッカーの発展に寄与し、代表チームを守っていくことも大切な仕事の一つだと考えています。
皆さんが日本代表チームを誇りに思い愛し続けてもらえるよう頑張ります。栄光を目指して・・・