攻守15秒の質
2003年5月1日
2003年5月1日
流れの中の約75%のゴールは、相手ボールを奪ってから15秒以内のものです。
ゴールを奪うためには、ボールを奪ってから相手の守備組織が形成される前に有効な攻撃をする。それが得点率を向上させるために必要です。
逆にボールを奪われてからは、相手の攻撃に時間をかけさせ15秒以上の時間を使わせれば、守備組織は整い、失点率を下げることができます。
ボールが奪われた瞬間、もっと言えばボールが奪われる何秒か前のプレーの予測や判断力といったものが切り替えの早さにつながります。このような判断力の育成を実際に意識させ向上させていくことが、サッカーの大切なトレーニングの一部です。
私はタレントを発掘する時、技術はボール保持を見ればわかりますが、ボールを持たない時の判断力を、選手の最も大切な可能性を探るものとして注意して見ています。要するに、プレーそのものを見ているのではなく選手の頭の中を見ていると言っても良いと思います。
攻撃は、ゴールを奪うこと。
守備は、ゴールを守ることではなくボールを奪うこと。
ゴールを守れる選手よりボールを奪うことができる選手の方が質が高いと言えます。
相手ボールと自分達のボールの間の時間の判断力を向上させることが、『攻守15秒の質』を向上させるために欠かすことのできないトレーニングです。